佐藤健さん主演で映画化が発表された『億男』
原作は川村元気さんが書いた小説『億男』で、この作品は2015年の本屋大賞にノミネートされました。
川村元気さんは『世界から猫が消えたなら』の原作者でもあり、『世界から猫が消えたなら』も佐藤健さん主演で映画化されましたね。
再び佐藤健さん主演で映画化となった『億男』ですが、ココではそのあらすじや結末、登場人物と作中で紹介される名言・格言について紹介していきます。
億男が映画化だって💰
セカネコに続き主演 佐藤健ってのが良いね!! 今年の10月18日公開〜 楽しみ😄観れるかわからないけどね( ̄▽ ̄) pic.twitter.com/W5DZmNBBJ4— いずみ (@Joy4kei) 2018年3月16日
億男の結末は?あらすじを紹介
『億男』という作品は、ざっくりいうとお金と幸せに関するお話です。
簡単なあらすじを紹介します。
「お金と幸せの答えを教えてあげよう」
宝くじで3億円を当てた図書館司書の一男。
浮かれる間もなく不安に襲われた一男は「お金と幸せの答え」を求めて大富豪となった親友・九十九のもとを15年ぶりに訪ねる。
だがその直後、九十九が失踪した―――。
ソクラテス、ドストエフスキー、アダム・スミス、チャップリン、福沢諭吉、ジョン・ロックフェラー、ドナルド・トランプ、ビル・ゲイツ……
数々の偉人たちの言葉をくぐり抜け、一男の30日間にわたるお金の冒険が始まる。
人間にとってお金とは何か?
「億男」になった一男にとっての幸せとは何か?
九十九が抱える秘密と「お金と幸せの答え」とは?
借金返済のために働いていた一男は、偶然にも宝くじで3億円しました。
宝くじで大金を当てた人たちについての不幸話を聞いた一男は不安になり、大学時代の友人で大富豪の九十九に会いに行きます。
九十九にお金の使いみちについて相談した一男ですが、一晩飲み明かして朝気づくと九十九が3億円を一緒に消えてしまいました。
九十九を探し出し、3億円を取り戻すために九十九の知り合いである十和子、百瀬、千住の元を訪ねていきます。
その過程の中で一男はお金と幸せについて学んでいくのでした。
そして結末はと言うと、最終的には九十九が一男の前に現れ、3億円は戻ってきます。
一男が会いに行った人たちはみんなお金に翻弄されている人たちでした。
九十九は一男がお金に翻弄されないように、お金と幸せについて教えようとしてくれていたのでした。
そして一男に3億円を持って消えた理由を問われると、一男と九十九が知り合ったのが落語研究会であること、九十九が一番得意であった演目が『芝浜』であったことを一男に思い出させました。
『芝浜』というのは、拾った大金が夢だと思った魚屋が真面目に働いて、3年後には立派な店をかまえることができるようになるという話です。
実は拾った大金は夢ではなく、大金を拾った魚屋がダメ人間になるのを恐れた妻が、「大金を拾ったのは夢だ」と言って魚屋が真面目に働くように仕向けたのでした。
億男の登場人物
一男
本作の主人公で、失踪した弟の借金3000万円を肩代わりしてその返済のために昼夜問わず働いている。
ふくびきで当てた宝くじが3億円に当選する
妻とは別居中
九十九
一男の大学時代の友人で億万長者
一男から「お金と幸せについての答え」について聞かれたが、一緒に飲み明かした後3億円を持っていなくなってしまった。
十和子
九十九が売却したベンチャー企業で一緒に働いていた。
団地の押し入れに12億円を隠し持っているが、それほど収入の高くない旦那と平凡で質素なくらしをしている
百瀬
競馬場のVIPエリアで億単位のお金をバンバン使っている人物。
作者の川村元気さんによると、ある一定以上のお金を持つようになった人の「不信感の象徴」なんだそうです。
千住
「ミリオネア・ニューワールド」という億万長者セミナーを開催している。
参加者に1万円を目の前で破かせるなど、怪しいセミナーである。
万砂子
一男の別居中の妻
まどか
一男の娘
登場人部の名前は、1、10、100、1000、10000になっていて、一男の娘のまどかは漢字で書くと「円」となりますね。
九十九に関しては、「僕たちは二人で百パーセントなんだ」と作中で語られていて、一男(1)と九十九(99)で100になるということのようです。
億男に登場する名言・格言
『億男』の中で登場するお金に関する格言です。
- 貨幣とは、奴隷制度の新しい形だ (トルストイ)
- お金は鋳造された自由である (ドストエフスキー)
- 人生に必要なもの。それは勇気と想像力と、ほんの少しのお金さ ( チャーリー・チャップリン)
- 金持ちが、そのお金をどのように使うか分かるまで、その人間を褒めてはいけない (ソクラテス)
- 十セントを大切にしない心が、君をボーイのままにしているんだよ (ジョン・ロックフェラー)
- 富は海の水に似ている。それを飲めば飲むほど、喉が渇いていく (ショーペンハウアー)
- どんな人間でも金で買収されない者はいない。問題はその金額である (ゴーリキー)
それぞれの意味を調べてみると、いろいろと考えさせられますね。
まとめ
億男では『お金と幸せについての答え』が書かれています。
お金があるからと言って必ずしも幸せというわけではありませんし、逆に無いからと言って必ずしも不幸というわけではありません。
お金を手に入れたことによって、失ってしまうものもあるかもしれません。
しかし現実的には、世の中にある殆どのものがお金で買うことができます。
病気にかかってしまった時、高度な治療を受けるにはお金がかかります。
お金があれば助かる命もお金がなければ助かりません。
そういったことを考えると、お金があったほうが幸せになる可能性は高くなるのかもしれませんね
![]() 億男 (文春文庫) [ 川村 元気 ]
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